すごいよね。
この光る窓の中に人が多分いるんだよ。
この数。星のよう。
トウモロコシみたいね。
お誕生日ケーキ、みたいね。
その中のどこかに、あなたはいて。
この中のどこかに、あなたは輝いていて。
もう、触れられない。
東京はいつも
あなたの匂いがする。
私を
大人にした街。
汚くて
人間臭くて
憧れる街。
輝いていて
悲しい街。
この中のどこかに、私はいて。
誰と競うように、闊歩して。
あなたの気配に立ち止まって
振ったつもりでいたけど、振られていたのかな、なんてね。
まだ、あなたの幸せを望むことは、できない。
ちっぽけな私。
もう、触れられない、あなた。
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